【中学生向け】読書感想文の例文!書き出しもよくわかる♪

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自分で選んだ本を読み終え、読書感想文をいざ!書くぞ!

でも、そのまま原稿用紙に向かうだけではうまくいきません。

今回は、読書感想文の進め方を、実際に私も本を選んで、具体的な例文をあげて説明していきます。

読む本が違っても、具体的な例を知ることで、あなたの読書感想文の書き方が見えてくるはずです。

実際に読書感想文を書いてみた

【中学生向け】読書感想文の書き方!本の選び方・構成もよくわかる♪」の記事で、本の選び方からのポイントを説明してきました。(まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください!)

その中でまず、
「ポイントごとに短い文を作ってみよう♪」で説明したポイントを、今回私はどんなポイントを選んで、どんな文を作ったかを入れて説明しますね。

今回私が選んだ本は「夜のピクニック(作・恩田陸)」です。

夜のピクニック

気になったところや心に残ったシーンに、メモをしたふせんを貼り付けながら読み進めました。

付箋を貼った本

ポイントごとに短い文を作る

ルーズリーフ

読み終わって、ひとつのポイントにつき一枚の用紙を使って、すべてのポイントのタイトルを書きました。

そのあと、これらのポイント一覧の中で、今回自分が書けそうなテーマを選んでいきます。

・なぜこの本を選んだかのきっかけ(動機)

・人から聞いたことを入れる
その本を読んだ友人のことば、テーマについて人から聞いたことがあること

・作品をいろいろな角度から見る
主人公の気持ちだけではなく、ほかの登場人物、作者の気持ちなども考えてみる

・自分の体験談を入れる
話がそれないように

・登場人物と自分、または周りの人をくらべる

・読んだことがない人にもわかるよう、必要なときはあらすじを入れる
いれすぎてあらすじばかりにならないよう注意

・現代のニュースと関連があれば書く

・読んで、自分の考えや行動がどう変わったか

私が選んだのは、

①なぜこの本を選んだかのきっかけ(動機)
②人から聞いたことを入れる
③作品をいろいろな角度から見る
④自分の体験談を入れる
⑤登場人物と自分、または周りの人をくらべる
⑥読んで、自分の考えや行動がどう変わったか

この6つでした。

では、それぞれのポイントで私が最初に作った短い文を、そのままご紹介します。

①なぜこの本を選んだかのきっかけ(動機)

読書感想文を書くにあたって、私は読書があまり得意ではないので、兄に相談したところ、これまでに兄が読んで読みやすかったという本を三冊紹介してもらいました。それぞれの本の冒頭をパラパラと読み、「夜のピクニック」というこの本は、タイトルには特に惹かれなかったですが、一番すらすらと読めたので、そのままこの本を読み進めることにしました。

②人から聞いたことを入れる

兄にどんな話か尋ねたところ、

「ただひたすら歩く話。」

とひとことで言っていましたが、タイトルの「夜のピクニック」とは、いわゆる「歩行祭」という、高校の行事のことで、兄が言った通り、二十四時間歩き続けます。その過酷な中で、皆友人と思い出話をする中、貴子は、異母きょうだいである同じクラスの融に話し掛ける、という秘密の賭けをします。

③作品をいろいろな角度から見る

今回、融と貴子が初めて言葉を交わして、最終的に貴子の家に融に遊びに来てもらう、という、いわゆる貴子の「賭け」が成功するまでには、「歩行祭」という特別な状況だけではなく、二人の周りの同級生たちが大きく関わっていると思いました。それぞれはお互いに協力しようと事前に話し合ったわけではないのに、結果的にそうなっています。

忍は貴子のことが好きだった(であろう)のに、融と近づけようとしていたし、高見は二人が惹かれあっていると思ってキューピッドになろうとしました。美和子と杏奈は、融と貴子がきょうだいだと知りながら、本人達に気づかれないように二人を近づけようとします。内堀亮子は、一見邪魔者に見えますが、最終的には二人の距離を縮める役割を果たしています。

これらの同級生がいなければ、融と貴子はお互いへの本当の感情に気づくことはなかったと思うし、このまま言葉を交わすことなく卒業していってしまったと思います。

卒業前の最後のイベント。やはり誰しも悔いの残らないように好きな人に思いを伝えたり、大好きな親友に本音を言ってみたりしたくなるものだと思います。周りの同級生たちも、それぞれがこの「歩行祭」に特別な思いを持って臨み、実行しています。その結果、貴子の「賭け」が成功したのだと思います。

④自分の体験談を入れる

私の中学校には、「歩行祭」のような行事はありませんが、毎年運動会の前には、各学年ごと準備で忙しくなります。中でも、運動会当日に校舎に掲げる各組の絵は、毎年の見ものであり、私は去年、その絵の準備係をしました。授業が終わった後、係で教室に集まり、外が暗くなるまでどんな絵にするか話し合ったり、大きな紙に手分けして作品を作ったり。私たちの組では、色紙を細かくちぎって貼る絵にしたので、とても根気のいる作業でしたが、同じ係の子たちと、昨年の運動会の思い出話をしながらする作業はとても楽しかったです。外が暗くなってからも自分たちがまだ校舎に残って作業をするというのは、なんだか特別な気がして、気持ちが高揚し、普段はできないような「ここだけの話」をするのも楽しみでした。

「実は誰々が好きだったんだよね。」

と恋愛話をしたり、部活の試合についての意気込みを話したり。貴子たちの歩行祭の様子を読みながら、この絵の準備のことを思い出しました。

⑤登場人物と自分、または周りの人をくらべる

私がもし貴子の立場だったら、融と異母きょうだいであることを親しい友人にこっそり話すと思います。貴子も言っていましたが、自分には責任はないんだし、融は周りの女子にもモテているので、きょうだいであることが少し自慢になるように思うからです。

でも、寛大な貴子は、友人にも話さず、融との「暗黙の共犯関係」を続けてきました。融と仲が良ければ私もそうしていたかもしれませんが、貴子が、融に嫌われている、憎まれていると感じながらも黙っていたのは、母親が違うとはいえ、かけがえのないたった一人のきょうだいを大切に思う気持ちがあったからだろうと思います。

⑥読んで、自分の考えや行動がどう変わったか

「暗くなっても校舎にいる」という、普段とは違う特別な環境だからこそ、深い話をしてみたくなる状況を作っていたと思います。

さらに貴子たちの「歩行祭」の場合は、倒れてしまう人もいるほどの過酷な環境も加わって、普段だったら恥ずかしいと思ったり、聞くのをためらってしまうことも、そういった気持ちを削ぎ落としてくれたのだと思います。

さすがに二十四時間私も歩いてみたい、とは軽々しく言えませんが、皆で協力して夜まで作業するというのは、また是非やってみたいです。自分だけでなく、皆それぞれがこのイベントに特別な思いを持ち、不思議と気持ちが高まることで、思い出に残る出来事になると思うからです。

いかがですか?

ひとつひとつのポイントごとに書いてある文は、そこまで多くないですよね?
これなら自分にもできるかも!って思えてきませんか?
長い文章を書くのが苦手な私でも、スラスラ書けましたよ。

では次に、構成を考えていきます。

構成を考える

次に、起承転結を意識して、話の順番を決めていきます。

今回は、①→②→④→⑤→③→⑥にしました。

次に、話のまとめ、結論を書くのですが、今回は、⑥のポイントがまとめになるだろうと思い、まとめの文になるように意識して書いていたので、特に後から付け足しはしませんでした。

そのほかのポイントを最後に持ってくる場合は、通常まとめの一言を付け加える必要が出てくると思います。

つながりができたら、構成は終了です。
構成が決まったら、題名を考えましょう。

題名をつける

今回私は、自分の文章を読み返してみて、貴子や、周りの同級生たちの、「歩行祭」にかける特別な思いについて伝えたいのだと思いました。そこで、「それぞれの特別な思いが起こした奇跡」と題名をつけることにしました。

題名をつけたら清書ですが、そのまえに赤ペンをもって、おかしなところを直していきます。
文のつながりのところにつけたしたり、余計なところを削ったりしました。

そして、最後に家族に読んでもらったところ、「ここの改行はおかしいんじゃないかな」と、自分では気づかなかった点を指摘してもらえました。

清書する

読書感想文を書いた原稿用紙

文字数をチェックして、いざ清書して、完成しました!
ちょっと恥ずかしいですが、完成作品を読んでみてください♪

それぞれの特別な思いが起こした奇跡

○年△組  読書 愛子

 読書感想文を書くにあたって、私は読書があまり得意ではないので、兄に相談したところ、これまでに兄が読んで読みやすかったという本を三冊紹介してもらいました。それぞれの本の冒頭をパラパラと読み、「夜のピクニック」というこの本は、タイトルには特に惹かれなかったですが、一番すらすらと読めたので、そのままこの本を読み進めることにしました。

兄にどんな話か尋ねたところ、

「ただひたすら歩く話。」

とひとことで言っていましたが、タイトルの「夜のピクニック」とは、いわゆる「歩行祭」という、高校の行事のことで、兄が言った通り、二十四時間歩き続けます。その過酷な中で、皆友人と思い出話をする中、貴子は、異母きょうだいである同じクラスの融に話し掛ける、という秘密の賭けをします。

私がもし貴子の立場だったら、融と異母きょうだいであることを親しい友人にこっそり話すと思います。貴子も言っていましたが、自分には責任はないんだし、融は周りの女子にもモテているので、きょうだいであることが少し自慢になるように思うからです。

でも、寛大な貴子は、友人にも話さず、融との「暗黙の共犯関係」を続けてきました。融と仲が良ければ私もそうしていたかもしれませんが、貴子が、融に嫌われている、憎まれていると感じながらも黙っていたのは、母親が違うとはいえ、かけがえのないたった一人のきょうだいを大切に思う気持ちがあったからだろうと思います。

今回、融と貴子が初めて言葉を交わして、最終的に貴子の家に融に遊びに来てもらう、という、いわゆる貴子の「賭け」が成功するまでには、「歩行祭」という特別な状況だけではなく、二人の周りの同級生たちが大きく関わっていると思いました。それぞれはお互いに協力しようと事前に話し合ったわけではないのに、結果的にそうなっています。

忍は貴子のことが好きだった(であろう)のに、融と近づけようとしていたし、高見は二人が惹かれあっていると思ってキューピッドになろうとしました。美和子と杏奈は、融と貴子がきょうだいだと知りながら、本人達に気づかれないように二人を近づけようとします。内堀亮子は、一見邪魔者に見えますが、最終的には二人の距離を縮める役割を果たしています。

これらの同級生がいなければ、融と貴子はお互いへの本当の感情に気づくことはなかったと思うし、このまま言葉を交わすことなく卒業していってしまったと思います。

卒業前の最後のイベント。やはり誰しも悔いの残らないように好きな人に思いを伝えたり、大好きな親友に本音を言ってみたりしたくなるものだと思います。周りの同級生たちも、それぞれがこの「歩行祭」に特別な思いを持って臨み、実行しています。その結果、貴子の「賭け」が成功したのだと思います。

私の中学校には、「歩行祭」のような行事はありませんが、毎年運動会の前には、各学年ごと準備で忙しくなります。中でも、運動会当日に校舎に掲げる各組の絵は、毎年の見ものであり、私は去年、その絵の準備係をしました。授業が終わった後、係で教室に集まり、外が暗くなるまでどんな絵にするか話し合ったり、大きな紙に手分けして作品を作ったり。私たちの組では、色紙を細かくちぎって貼る絵にしたので、とても根気のいる作業でしたが、同じ係の子たちと、昨年の運動会の思い出話をしながらする作業はとても楽しかったです。外が暗くなってからも自分たちがまだ校舎に残って作業をするというのは、なんだか特別な気がして、気持ちが高揚し、普段はできないような「ここだけの話」をするのも楽しみでした。

「実は誰々が好きだったんだよね。」

と恋愛話をしたり、部活の試合についての意気込みを話したり。貴子たちの歩行祭の様子を読みながら、この絵の準備のことを思い出しました。

「暗くなっても校舎にいる」という、普段とは違う特別な環境だからこそ、深い話をしてみたくなる状況を作っていたと思います。

さらに貴子たちの「歩行祭」の場合は、倒れてしまう人もいるほどの過酷な環境も加わって、普段だったら恥ずかしいと思ったり、聞くのをためらってしまうことも、そういった気持ちを削ぎ落としてくれたのだと思います。

さすがに二十四時間私も歩いてみたい、とは軽々しく言えませんが、皆で協力して夜まで作業するというのは、また是非やってみたいです。自分だけでなく、皆それぞれがこのイベントに特別な思いを持ち、不思議と気持ちが高まることで、思い出に残る出来事になると思うからです。

これまで、5枚の原稿用紙、という指定なら、3枚半くらいでヒーヒー言っていた私が、5枚の原稿用紙ギリギリまでの文章がラクラク書けちゃいました!!

一度、枚数や難しいことを考えずに書いてみたところ、3枚分くらいにしかならなかったのですが、そこでもう書くことがない!!と悩まなかったのは、書くべき他のポイントがまだ余っていたので、その点について付け足すだけだったからです。

ポイントに分けることで自分の頭の中で思っていることを整理しやすくなったと思います。

本はいろいろあるので、感想文の内容はさまざまですが、紹介したポイントに沿って書いていくとグッと楽になるので、ぜひ参考にして試してみてくださいね♪

Monosiri