こんにちは、Monosiri編集部です。
今回は「X JAPAN」好きの私が選ぶおすすめのアルバム10枚を紹介していきます。X JAPANの曲を聴きたいけど、どのアルバムから聴いて良いか分からないという人はぜひ参考にしてみてください。
おすすめするアルバムは以下の10枚です。
- DAHLIA
- BALLAD COLLECTION
- Vanishing Vision
- BLUE BLOOD
- The Last Live
- THE WORLD ~X JAPAN 初の全世界ベスト~
- X SINGLES
- LIVE LIVE LIVE TOKYO DOME 1993-1996
- ART OF LIFE
- Jealousy
それではアルバムの紹介をしていきますね。
DAHLIA
1996年にリリースした4枚目のアルバムです。当初は、世界デビュー作品として、計画されていたアルバムでした。しかし、持病などの影響により、レコーディングが長期化します。その上、レコード会社との関係も悪化し、海外進出は諦めることとなりました。
Tears、Rusty Nail、Longing、DAHLIA、Forever Love、CRUCIFY MY LOVE、SCARSと、シングルカットされた曲が非常に多いです。これは、レコーディング資金の不足も、かなり関係していました。それでも、資金不足となり、YOSHIKIが、自分の資産から出して、作ったアルバムです。
DAHLIA TOUR FINALが行われましたが、その後解散となります。実質的に、これが最後のオリジナルアルバムとなりました。DAHLIAには、当初数曲の早いテンポの曲がありました。しかし、YOSHIKIの持病のこともあり、数曲がお蔵入りとなっています。この曲たちは、未だに公開されておらず、詳細が不明です。
このアルバムからは、HEATHも曲作りから参加しています。収録されているWRIGGLEは、HEATHが作った唯一の曲となりました。最後に入っているForever Loveは、ライブでも頻繁に演奏されています。
しかし、このアルバムに入っているバージョンが、アレンジの初期です。解散前の、最後のアルバムであり、多くの苦難を乗り越えて、やっとリリースできたアルバムです。新曲はありませんが、今でも人気のアルバムです。
BALLAD COLLECTION
1997年に販売され、バラードのみを集めたアルバムです。Voiceless Screamingも、TAIJI作曲のバラードですが、今回のアルバムには、収録されていません。YOSHIKIの音楽性や、クラシックの美しい楽曲が揃っています。
どれも、X JAPANを代表する名曲で、未だにファンに人気の楽曲ばかりが入っています。X JAPANは、派手な外見のロックバンドという偏見を、打ち消すようなバラードです。天才的な音楽の才能を持つYOSHIKIと、メンバーの音楽性や演奏スキルを表現したアルバムです。
賑やかなロックが苦手な人にも、このアルバムでは静かな、美しいメロディーで魅了します。ロックや、ビジュアル系のファン以外にも、多くの人が高く評価し、新たなファン層を獲得したアルバムでもあります。
TEARSは、大幅にカットされて短くなっています。賛否両論ありましたが、X JAPANの入門編としては、ライトな感じになり良いという意見も多いです。そして、最後に入っているTHE LAST SONGは、メモリアルトラックとされています。
静かにじっくりと、バラードを聴かせ、最後にこの曲で終わるあたりが、収録時に大揉めとなったが、素晴らしい曲を奏でたプロとしての、高い意識を感じます。そして、感動的に終わり、1曲ずつのベストアルバムというよりも、1枚で一つの作品のようなベストアルバムです。
Vanishing Vision
インディーズとして、1枚目のアルバムです。インディーズですが、いきなり一万枚を売り上げ、オリコンのランキングでは19位に入りました。インディーズが、メジャーのランキングに入ったのは、初めてのことでした。
LP版を含めて、3回販売されています。それぞれに違ったキャッチフレーズがあり、帯の部分で確認できます。メジャーな曲としては、KURENAIが収録されています。しかし、初期の英語バージョンです。再結成後の英語バージョンとは、歌詞が違います。
初回盤は、白色の帯になっています。ミニ写真集がついており、白色で大きくXと書かれているのが特徴です。初回盤は、現在は手に入りにくく、非常に高値となっています。最後まで自分の手で作りたいという思いから、インディーズとして制作されました。
もちろん、費用などが自腹です。その分、Xの音楽が詰まった作品となっています。メジャーよりも、インディーズとして、誰にも邪魔されずに、自分たちのやりたいことを表現して作ったアルバムです。
アルバムの最後に入っているUnfinishedでは、本当に突然曲が止まってしまいます。題名通りの、未完成のまま収録されているのもXらしい終わり方です。
BLUE BLOOD
記念すべきメジャーデビューアルバムです。当時は、すでに人気となっており、メジャーデビューはいつになるのかと、ファンから注目されていました。 そして初登場6位、80万枚以上を売り上げるという、前代未聞の記録を作りました。
ローリングストーン日本版では、日本のロック名盤100として選ばれています。今となっては、ビジュアル系という言葉は普通です。しかし、当時はビジュアル系という言葉はありません。
BLUE BLOODのジャケットに書かれている、PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCKという言葉が、原点と言われています。そして、何曲かはフルオーケストラで収録されています。
デビューしていきなりフルオーケストラでの演奏は、当時はかなり珍しいことでした。X、ENDLESS RAIN、紅など、発売から30年近く経つ現在でも、名曲として残る曲が収録されています。
BLUE BLOODに収録されている紅は、イントロ部分に、ストリングスが入ったアレンジです。ラストには、Vanishing Visionでは未完成だった、UNFINISHEDが完成形として収録されています。
WEEK ENDは、初期バージョンのものとなっています。現在演奏されているものとは、ギターソロ、中盤、イントロなど、多数の違いがあります。シングルバージョンとも、ギターソロなどに違いがあり、WEEK ENDの原型とも言えるアレンジです。
2007年と2008年には、リマスター版も発売されています。リマスター版では、クリアな音質と、低音の響きが進化しています。
The Last Live
1997年12月31日に東京ドームで行ったライブTHE LAST LIVE~最後の夜~を収録した、3枚組みのアルバムです。全てノーカットなので、曲間などもそのままになっています。
2001年にリリースしたアルバムですが、現在は入手が難しくなっています。そして残念ながら、翌年にHIDEが他界します。このライブが、X JAPANのHIDEとして、最後の演奏となってしまいました。
アルバムには、The Last Songが収録されていますが、DVDには収録されませんでした。これは、必ずいつか復活をすると約束した、YOSHIKIとHIDEの意向によるものです。
復活後に販売されたDVDには、The Last Songも収録されています。DAHLIAで入ってしまったノイズや、ギターソロでの、ツインギターによるハモリなどがしっかりと収録されています。そして、ノーカットなので、曲間にはファン悲鳴に似た叫びまで、しっかりと聞こえます。
まるで、会場にいるかのように聴けるアルバムです。当時は、すでにメンバー間に亀裂が生じ、関係性が問われていました。しかし、ステージの上では、バッチリと決まる演奏に、プロとしての高い意識を感じます。
時折聞こえるTOSHIの涙声も、当時の複雑な思いが伝わる瞬間です。会場歌声が一つになるENDLESS RAINでは、これから解散するバンドとファンとは思えない、一体感が伝わる曲となっています。
THE WORLD ~X JAPAN 初の全世界ベスト~
2014年に発売されたアルバムです。世界に対する名刺がわりになるアルバムと、YOSHIKIは語っています。16年半ぶりに、オリコンで2位を獲得しました。
CD2枚にDVDと全60Pフォトブックという豪華版と、CD2枚の通常盤が販売されています。全曲リマスタリングされました。Without Youは、HIDEの死後に作曲された曲です。
ライブでの演奏は行なっていましたが、音源としてCD化するのは、このアルバムが初めてとなります。
CD1では、Silent Jealousy、Rusty Nail、SCARSというテンポの速い曲が続きます。ライブでも特に盛り上がる、ロックな曲です。メロディアスなロックで、流れるように進みます。
ENDLESS RAINでは、X JAPANのクラシックの要素で、落ち着いてしっかりと聴かせます。一度クールダウンすると、WEEK ENDや紅といった、盛り上がるアップテンポの曲となります。
このアルバムに収録されている紅は、ストリングスの入ったアルバムバージョンです。ライブ音源としては、Amethyst、X、Without Youの3曲が収録されています。
特に、Without Youでは、TOSHIがHIDEに語りかけているように、歌うところが聴きどころです。DISC2には、ART OF LIFEが収録されています。最高傑作と名高い一曲です。ロックで激しい部分と、シックに聴かせるクラシックの高い演奏力が、バランスよく選ばれたアルバムです。
X SINGLES
X時代にリリースした、紅、ENDLESS RAIN、WEEK END、Silent Jealousy、Standing Sex、Say Anythingの6枚のシングルと、そのカップリング曲をまとめたベストアルバムです。初期の楽曲の入門編とも言える、選曲となっています。
紅は、シングルバージョンが収録されています。ストリングス部分は入ってなく、アコギでアレンジになります。終わりの方のみ、ライブ音源が入っており、スタジオ音源と、ライブ音源の両方を取り入れたアレンジです。
1989年6月10日の日比谷野音ライブの、Xも収録されています。スタジオ音源では表現できない、ライブならではの走り抜ける早いテンポのXです。改めて収録されたWEEK ENDでは、曲の構成から、アルバムとは全く別のアレンジです。ストリングスや、ピアノが入りクラシックの要素が強くなっています。
しかし、その美しい音色は単なるパフォーマンスだけのバンドではない、高い音楽性を聞かせています。イギリスのバンドT.REXをカバーした20th CENTURY BOYでは、演奏をそのままカバーするのではなく、Xの曲のように演奏しています。
Xの方が、ロックの曲となっており、ファンには人気の曲です。Silent Jealousyでは、アカペラで歌っています。高い歌唱力と、美しい高音の歌声をもつTOSHIの素晴らしさが、表現された演奏です。
LIVE LIVE LIVE TOKYO DOME 1993-1996
新型エックス第1弾 日本直撃カウントダウン X JAPAN RETURNSから、DAHLIA TOUR FINAL 1996 TOKYO DOME 2DAYS、復活の夜、無謀な夜までを収録したアルバムです。
2枚組で、Disc 1には1993年から1995年のものを、Disc 2には1996年の演奏が収録されています。音源自体はX JAPANとなってからのものですが、楽曲自体は、X時代と、X JAPAN時代に分かれています。
ライブ音源なので、スタジオ収録にはない、煽りや叫びも入っています。ギターソロには、HIDEのアドリブがそのまま入っています。Blue Bloodの演奏は特に人気です。TOSHIのかすれながらも、伸びのある歌声や、HIDEのコーラスが人気のポイントです。
CDではあまり聞こえない、メンバーによるコーラスの声が入っており、ファンにはたまらない歌声です。Xはスタジオだけのバンドではないという、臨場感のある演奏を楽しめます。アルバムでは表現しきれなかった、攻撃的な演奏が伝わります。
Say Anythingでは、ピアノ演奏となっています。短い演奏ですが、ピアノと歌声がマッチして高い演奏力で魅せています。WEEK ENDも、アレンジが追加され、圧巻の演奏です。
アルバムの選曲も、ライブの勢いと、静かに聞かせるバラードが、うまく収録されています。アルバム音源よりも、ライブでの演奏を重ねて進化した曲も多く、メンバー個々のスキルの高さがわかります。
ART OF LIFE
1993年にリリースした、アルバムです。通常、アルバムというと、数曲が収録されますが、このアルバムはタイトル通り、ART OF LIFEという一曲のみの収録です。
当初は、アルバムJealousyと一緒に、2枚組として販売される計画でした。しかし、メンバーの体調不良や、レコード会社であるソニーの上場に伴い、2枚組での販売は叶いませんでした。
しかし、その後も制作が続き、3年7ヶ月の歳月を経て、ようやくリリースとなりました。途中でTAIJIが脱退し、HEATHが加入しています。そのために、ベースは撮り直しを行なっています。
曲自体は、約30分という長編です。ロックとクラシックが融合した曲調となっています。歌詞は全部、英語で書かれています。累計売上は60万枚となり、一曲のみのアルバムとしては、歴代1位の記録を獲得しています。
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団がオーケストラとして参加し、56名の団員による演奏が収録されています。1992年のYOSHIKI TALK LIVE at 日本武道館では、初めてフルで演奏しています。
しかし、音源は商品として販売されていません。1993年には、X JAPANとして演奏しています。再結成以降は、前半と後半に分けて、別々の日に演奏しています。演奏中は、メンバーは自分のパートに集中しているので、全く動かず煽りもしないので、ファンの間では、珍しいと注目されました。
Jealousy
1991年にリリースした、3枚目のアルバムになります。当初は、2枚組で発売される予定でしたが、1枚での販売となりました。それくらい過酷な収録となった、アルバムです。レコーディングは、海外で行いました。
当時から、活動の場が日本だけというのは面白くないという、メンバーの思いから、海外でのレコーディングとなります。レコーディングは非常に大変で、TOSHIの声が不調になりドクターストップがかかったり、YOSHIKIも体調を壊すなど、かなり過酷な時期を過ごします。
そのぶん、アルバムが発売されると、50週間チャートインし、ミリオンセラーとなりました。そして、当時はまだ上場していなかったソニーの、上場をかけて販売されたという、社運のかかったアルバムでした。
Xの曲は、YOSHIKI作詞、作曲のものが多いです。しかし、このアルバムでは、HIDE、TAIJI、PATA、TOSHIも作詞、作曲を担当しています。各メンバーの音楽性や、好みがわかる作品です。
アルバムの発売に伴い、Violence In Jealousy Tour 1991を行います。しかし、チケットは即完売となるプレミアチケットとなりました。そのため、翌年には東京ドーム3DAYSを、行なっています。Xのライブのキャパを、一気に広くしたアルバムです。2016年には、最新リマスター盤として再販しています。