かぼちゃは代表的な緑黄色野菜です。収穫は夏ですが1年中スーパーで売られていますし、冬至に食べる習慣があったりハロウィンでもかぼちゃはつきものですよね。
甘みがあっていろいろな料理に使えるので、赤ちゃんの離乳食からおじいちゃんおばあちゃんまで、食べる機会が多い食材ですが…
- そもそもかぼちゃにはどんな栄養があるの?
- かぼちゃを食べることでどんな良いことがあるの?
など、よく食べるからこそ疑問もありますよね。
そこで今回は、かぼちゃの栄養や効能についてまとめてみました。また、さらに栄養をアップさせる効果的な食べ方もあわせてご紹介しますので、改めてかぼちゃの凄さを感じてください(笑)
かぼちゃの主な栄養
栄養成分 | 含有量 |
---|---|
β-カロテン (ベータカロテン) | 4000μg |
ビタミンB₂ | 0.09mg |
ビタミンC | 43mg |
ビタミンE | 4.9mg |
食物繊維 | 3.5g |
カルシウム | 15mg |
※西洋かぼちゃ100g当たりに含まれる主な栄養成分と含有量
※西洋かぼちゃとは、スーパーなどで一般的に販売されているかぼちゃのこと
この栄養成分の中で特に、
- β-カロテン
- ビタミンC
- ビタミンE
- 食物繊維
が豊富に含まれていることが、身体へ良い効果をもたらすことにつながります。
また、生のかぼちゃ100gあたりのカロリーは92㎉です。詳しくは「かぼちゃのカロリー&糖質一覧」をご覧ください。
次に、これらの栄養成分を摂取することで、どんな効能があるのか見ていきましょう。
かぼちゃの効能
具体的には以下の効能が期待できます。
- 風邪予防
- がん予防、アンチエイジング
- 肌荒れ、冷え性、肩こり対策
- 便秘改善
ではそれぞれの効能と栄養素の関係を見てみましょう。
風邪予防に効果的
β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変わります。ビタミンAは、抵抗力を強めて皮膚や粘膜を丈夫にするので、風邪予防に効果的です。
昔から「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」と言われるのはこのことから来ています。なお「冬至にかぼちゃを食べる理由」についても紹介していますのでチェックしてみてください。
さらにビタミンAには、視覚や目を健康に保つ働きもあります。
MEMO
β-カロテンは、かぼちゃの果肉よりも皮やワタに多く含まれるため、皮はむかずに調理しましょう。ワタは味噌汁に入れてもいいですよ。また、かぼちゃの鮮やかな黄色はβ-カロテンの色なんですよ。
がん予防、アンチエイジングに効果的
人間が呼吸によって体内に酸素を取り込むときに「活性酸素」が発生します。活性酸素は、細菌やウイルスを撃退する役目をしていますが、増えすぎることでがんや老化の原因になります。
もともと体内にはこの活性酸素を消す機能があるのですが、年齢を重ねるごとにその機能も低下するため、抗酸化物質を含む食品をとることが有効です。
かぼちゃには、抗酸化作用があるβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEがすべて揃っており、がん予防や、動脈硬化などの生活習慣病の予防、アンチエイジングにも効果的なんです。
肌荒れ、冷え性、肩こりに効果的
かぼちゃ100g(角切り2~3個分)で、一日に必要なビタミンC・ビタミンEの摂取量の半分が摂取できます。
ビタミンCは「美容ビタミン」とも呼ばれ、コラーゲンの生成を助けてシミやしわを防ぎ、美肌を保つ効果が期待できます。
ビタミンEは血行促進効果があります。血行が良くなることで冷え性や肩こりにも効果的です。女性の悩みをまとめて解決してくれますね。
便秘の改善に効果的
かぼちゃには「食物繊維」も豊富です。食物繊維は腸内に乳酸菌やビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。
そのため便秘の予防・改善に効果があります。また、発がん性物質の排出を促すので大腸がん予防にも有効です。
他にも、
- 食後の急な血糖値上昇を抑える
- コレステロールの吸収を抑える
- 満腹感を得やすく肥満防止になる
にもなることから、生活習慣病予防にもつながります。
かぼちゃには美容と健康を保つための栄養がたっぷり入っているので、毎日でも食べたい野菜ですね。
ところで、実はかぼちゃは種にも栄養があるってご存知でしたか?
かぼちゃは種にも栄養たっぷり
かぼちゃの種には、リノール酸という植物油の主成分である脂肪酸が豊富に含まれています。このことにより、血液をサラサラにし、動脈硬化の予防に効果があります。
種は捨ててしまうことが多いと思いますが、実は栄養価が高いんですね。ということで、簡単に種の食べ方も説明しますね。
種の食べ方
- ワタを除いて水気をよく拭きとり、トースターの低温で10~15分加熱します。
- 粗熱がとれたら裏返して、さらに10~15分加熱します。
- 薄く色づいて、いくつか殻がはじけてきたら完成です。
- 殻はむいて中身を食べます。お好みで塩を振ってもOKですよ。
種までも栄養満点とは…「かぼちゃ恐るべし」ですね。
さて、これまではかぼちゃだけの栄養や効能について書いてきました。
でも食べ方を工夫することで、もっと効果的に栄養を摂取することができるんですよ。
かぼちゃの効果的な食べ方
ただ単にかぼちゃを食べるだけではもったいないです。以下の2つのことを知っておくことで、栄養たっぷりのかぼちゃをより効果的に食べることができますよ。
- かぼちゃの栄養を効率よくとれる調理法
- かぼちゃにプラスすると効果がUPする食材
では順番に詳しく見ていきましょう。
かぼちゃの栄養を効率よくとれる調理法
皮やワタも捨てずに調理する
β-カロテンは果肉よりも皮やワタに多く含まれます。皮は加熱すれば柔らかくなるので、良く洗って、むかずに一緒に調理しましょう。
油と一緒に調理する
「炒めたりして加熱したら栄養がなくなっちゃいそう…」と思いますよね。でも、β-カロテンとビタミンEは油と一緒にとることで吸収率が高まるんですよ。
MEMO
かぼちゃに含まれるビタミンCは熱に不安定な性質を持っていますが、でんぷんに守られて加熱しても損失が少ないです。なので油で焼いたり炒めたりしてもOK。
かぼちゃにプラスすると効果がUPする食材
かぼちゃだけで調理して食べてももちろん栄養があり美味しいですが、一緒に食べるとより身体にいい食べ物があります。
かぼちゃ+鶏肉 (タンパク質) で「風邪予防」
かぼちゃの各種ビタミンを鶏肉のたんぱく質と一緒にとると、免疫力アップに効果的で、風邪予防にも効果があります。
おすすめ料理は、かぼちゃのそぼろ煮です。簡単ですし、ひき肉が入っていることでご飯が進み家族も大満足!冬場の乾燥した時期に積極的に食べたいですね。
おすすめレシピ
かぼちゃ+ヨーグルト (乳酸菌) で「便秘対策」
かぼちゃの食物繊維と、ヨーグルトの乳酸菌で便秘改善に効果的なレシピです。
おすすめ料理は、かぼちゃのヨーグルトサラダです。マヨネーズを使うよりもカロリーも低いので、ダイエット中の方にもオススメですよ。
おすすめレシピ
かぼちゃ+豚肉 (ビタミンB₁、B₂) で「糖尿病予防」
豚肉に含まれるビタミンB₁が、糖質の代謝を促進し、ニンニクに含まれるアリシンがこの効果を高めてくれます。
おすすめ料理は、かぼちゃと豚肉のニンニク炒めです。かぼちゃのビタミンや食物繊維も生活習慣病の予防に役立ちます。スタミナ満点でごはんも進みますよ!
おすすめレシピ
かぼちゃ+さば (n-3系脂肪酸) で「免疫力アップ」
青魚の脂肪、かぼちゃのビタミンC、Eには免疫力を高める効果があり、これらを組み合わせることが免疫力アップの秘訣になります。
おすすめ料理は、かぼちゃとさば缶の煮物です。サバは缶詰を使用すれば骨を取る手間もなく栄養が取れるので、一石二鳥ですよ!
おすすめレシピ
かぼちゃ+牛乳 (カルシウム) で「老化防止」
かぼちゃの抗酸化作用と、牛乳やチーズに含まれるカルシウムにより、骨や歯を強くし、神経や筋肉の働きを正常にする効果があります。
おすすめ料理は、かぼちゃのグラタンです。煮物などの和風な味が苦手な場合にもグラタンは良いですね。
おすすめレシピ紹介
かぼちゃ+豚レバー (鉄) で「美肌効果、目の下のクマ予防」
かぼちゃのビタミンEと豚レバーの鉄によって血行が促進され、目の下のクマや、肌のくすみを予防する効果があります。
おすすめ料理は、かぼちゃと豚レバーのあんかけです。かぼちゃ以外にも野菜をたっぷり入れてもいいですね。
おすすめレシピ
他のレシピも知りたい人
ここで紹介しているレシピ以外にも多数のかぼちゃ料理があります。かぼちゃの消費迷ったときにもおすすめですのでぜひご覧ください。
まとめ
- β-カロテンからビタミンAに変わり、風邪予防に効果的
- 抗酸化作用があるβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEでがん予防、アンチエイジングにも期待
- ビタミンC・ビタミンEで肌荒れ、冷え性、肩こり対策に
- 食物繊維も豊富で便秘改善にも
- かぼちゃの種にも血液サラサラ効果がある
- 「皮やワタも捨てずに調理」&「油と一緒に調理」で栄養UP
- かぼちゃにプラスすることで効果が増す食材もある
我が家もかぼちゃはよく購入します。かぼちゃの煮物、味噌汁、サラダ、コロッケ、と作るのは定番なものばかりですが、それでもよく食べたくなります。そういえば、昨日もかぼちゃのコロッケでした(笑)
またこんな出来事も・・・
1ヶ月ほど前に風邪をひいてしまいました。
風邪が治ってきて食欲が出てきたときに「薄切りにしたかぼちゃのソテー」が無性に食べたいと思ったんですよ。
これは「かぼちゃを油と一緒にとりなさい」と身体が言っていたんでしょうか。風邪をひく直前に体重が落ちていたこともあったので、免疫力が落ちた自分が無意識にかぼちゃを欲していたのかもしれませんね。
今回かぼちゃの凄さを改めて実感したので、いろいろなレシピで積極的に食べたいと思いました。